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浜松市を拠点に活動する劇団「絡繰機械's(カラクリマシーンズ)」が10周年を迎え、
5月27・28日に10周年記念公演『ヨコシマデイドリーム』が上演されます。

浜松まつり目前の5月上旬、稽古場にもなっている立体駐車場(万年橋パークビル8階)にて、
絡繰機械'sの中西祥子、伊藤彩希、そして今回舞台初参加となる川口直久による対談を行いました。

2015年3月に、中西祥子、伊藤彩希、二人による劇団内ユニット「もやしとこけし」を立ち上げ『モユルヒ』を上演。
脚本・演出なども担当し、それぞれの(伊藤彩希「もゆる火」・中西祥子「もゆる日」)2本を上演。
この公演に、川口直久は劇中の音楽提供で参加しました。
『モユルヒ』への取り組みを振り返ることで、舞台への想いなどがうかがえる対談になりました。

以下、対談の一部をテキスト化し、
音声版では劇中音楽も交えた編集でたっぷりと、対談時のゆったり賑やかな雰囲気も感じていただけるものとなっています。
ごゆっくりと、お楽しみいただけましたら幸いです。






川口・中西・伊藤:宜しくお願いします~。

(劇中音楽「もゆる火」オープニングを聴いて)伊藤:懐かしいー!!
中西:懐かしいですねえ。
川口:ちょうど2年前くらい?『モユルヒ』を二人でやるきっかけは何だったんですか?
中西:ずっと前から唐津さん(絡繰機械's代表)に、「台本書いたら演技上手くなるかも」と言われて。
浜松で、女性二人で演劇をやってる人たちがいて、その芝居を観た時に、甘ったれてたな、自分、と思って。
伊藤:大変だ、大変だと思ってたけど、もっと大変なことしている人達がいた。
中西:それで、きゅん(伊藤)を呼んで、「二人芝居しない?」って。きゅんも考えてたみたいなこと言ってなかったっけ?
伊藤:うちの劇団の、たばるとも、がその時期に外部に客演に出てたんですよ。
中西:たばさんが自分で書いた詩集(「僕は嘘から始まった」)をもとに、狐野さん(FOX WORKS、「ヨコシマデイドリーム」にも客演参加)が台本を書いてそれを上演するっていう話だったんだよね。劇団としても動かない(時期だ)し、この時 期に私達も何かをやったほうがいいんじゃないかと。最初はもっと小規模の予定で、1本だけの芝居を二人でやろうって言って。どっちが台本を書くかって いうのが、イメージを話し合っててもわからないじゃないですか?
伊藤:書けるのか?っていうこともわからないから。
中西:とりあえず(お互い)10ページくらい書いてみないとわからないねって言って、書いて持ってきたら、全然系統が違って。
川口:全然違うよねぇ!



中西:どうする?って話になって。
伊藤:選ぶ基準が。
中西:わかんなくなっちゃって。で、きゅんのはどっちかっていうと普段の絡繰にちょっと近いような。私が書いたほうは絡繰っぽくない。で、どっちがいいのか決め手がなくて。悩んで、唐津さんに伝えたら、「両方やればいいんじゃない?」って言って。
伊藤:両方やればというのが選択肢に入っちゃうと、もうそれしか選べなくなっちゃうんですよ。一番キツイのを。
中西:一番ストイックな道を選んで。確かに2本の芝居を二人でやるって言ったら、そりゃそっちのほうがいいんじゃないかな~、みたいな。なんか燃えちゃったんですね。

川口:僕が参加したのは(公演の)1ヶ月前くらい?はじめに「(川口のアルバム収録)曲を使って良いですか?」っていうメールを中西さんからもらったんだ よね?それで、その曲の提供ももちろんいいんですけど、「何か手伝えることがあったらやりますよ」と伝えて。
伊藤:川口さんの「糧」って曲(アルバム「earthring」収録)が、我々の挑戦にすごい合ってるから聴いてみてって言われて。
中西:そう、きゅんに、どうしてもこれをカーテンコールで使いたいって言って。
川口:あれは元々、(作詞時)絡繰のイメージもあったので、ありがたいです。
中西:最初、(公演用に)曲作りますよって言われたの、社交辞令だと思ったんですよ(笑)。(その後)実際、川口さんが稽古に来てくれたじゃないですか?公演1ヶ月半前位かな?
川口:稽古場で台本見せてもらって。
伊藤:祥子さんのほうの芝居の稽古をしていましたね。
中西:あの時に川口さんが稽古場に来た時に、「あ、これ、もしかして社交辞令じゃないんじゃないかな」って思ったんですよね(笑)。
川口:ああ、熱意がね、伝わった(笑)。
その時に、台本を見て、映像が見えたというか、空間とか生活してる風景が見えたんで、ああ、音楽に出来るかなと。
中西:川口さんて舞台の台本を読んだことは?
川口:ない!
中西:これが初。
川口:みんな、色々な面で初だったから、同じモチベーションというか。やってる作業は皆別々なんだけど、一つの方向に向かっていたから、いろいろとすごくスムーズだった記憶が。
伊藤:夜中の3時頃までつきあっていただいて。髭まではやしてねえ。かろうじて半分だけ剃ってきた。
川口:そんなのあった?どこ半分?(笑)
中西:作業してるミュージシャンて普段見れないじゃないですか。曲を生み出すつらさは自分達のつらさと同じなんだなっていうのがわかって。途中からは、だ から私も、こういうイメージで、って作ってきてくれたものを、もう少しこう変えてほしいとか、真剣に対しては真剣でかえさないとというか。
川口:(「もゆる日」では)オープニングとエンディングのところとか。




「もゆる火」と「もゆる日」

川口:台本が(それぞれ)全然違うので、音楽も全然違って。きゅんさん(「もゆる火」)の方は普段自分がやってることに近くて、バンドサウンドで色々表現 出来たんで、作る方としてはすごくやりやすかったし。中西さんの方(「もゆる日」)はピアノとかオルガンだけとか、少ない楽器で表現することになるので、 はじめはスムーズにいくかなと思ったけれど、着地点を共有するところで少し時間がかかったけれど、最終的にこういう風に出来上がって、どちらもおもしろい 時間だったなとは思いますけど。
2時間で2本。観てくれた方の感想はどんな感じだったのかな。

伊藤:すごい色んな人に、もう一回観たいって言われる。
中西:びっくりするくらい言われます。
伊藤:もうやんないんですか?って。
中西:この作品が観たいのか、それともこういうチャレンジをして欲しいってことなのかはちょっとわかんないんですよね。
川口:あれだけ時間をかけて1回だもんね。2日間で、計4回で終わるっていう。あれだけ熱量をこめて。
中西:あれだけの熱量をかけたのが、この2日間で終わるってなると、一人でも多くの人に観て欲しいって。本当、「これ観ないと、一生観れないからね!」って言いたくなっちゃう(笑)
川口:あの時の自分達で出来るのは、あの時しかないんで、再演しても違うもんね。
(上演から2年経ち)振り返ってあの時のことが活きていることや、大きな変化はありますか?



伊藤:実力のなさをここで自覚をしたので、ないってことに『モユルヒ』以前は落ち込んでたんですけど、落ち込んでてもしょうがないから、足りないものは はっきりしたわけだから、それを埋めるために頑張っていかなきゃなっていう方にシフトしていって、結構、今何でも出来そう(笑)。非常に良い経験でした。 やって良かったなあっていう。皆様のおかげで。
中西:普段の公演もつらいけど。つらいんだけど、なんだろうね。
伊藤:全責任が自分にかかるじゃないですか。絡繰をやるときに責任感がないというわけではなくて、『モユルヒ』は自分達で企画して、演出も自分達でやって るから、「面白くなかった」とかあったら、全部自分達のせいっていうプレッシャーがものすごい大きかったなあと。
川口:俺もはじめバンドをやってたんで、バンドを解散して一人になった時に、楽器演奏やライブも出来ない、どうしたらいいんだっていうところから始まっ て。その時に録音やアレンジをし始めたりとか、演奏したり。一人になると、足りないことを認めるしかないというかね。
じゃあ(『モユルヒ』は)、大きかったですね。起点になったというか。
中西:楽しかった。つらかったけど楽しかった。
伊藤:楽しかったです。良い経験でした。


「モユルヒでの音楽の役割について」

(劇中、ある場面でのシーンについて)
中西:台本で書くとすごい端的になっちゃうじゃないですか。~「記憶が混ざる」~とか。それだけの文章になっちゃうじゃないですか。どうそれを表現する かってなった時に、音楽の存在って大きいんですよね、やっぱり。「笑い声」だけど、音楽を混ぜてもらわないと本当に聞かせたい「笑い声」にはならないんで すよね。そこを埋める音楽を、助けられたというか。
川口:台本を読んだ時に、自分が体験してるわけではないんだけど、「あの時のああいう感じ」って感覚として理解出来るっていうのは、面白いよね。色々な話をして、ここはこういうイメージでっていう話し合いがあるから出来ることだけど。




「10周年、そして5月の10周年記念公演について」

川口:最後に、5月の10周年記念公演『ヨコシマデイドリーム』に向けて、一言お願いします。
中西:10周年ですからねえ。絡繰もいつも以上にっていうか、いつも気合入ってますけど。節目だし、今回は10周年のために駆けつけてくれた色んな人達が 盛り上げようとしてくれてるんで。かなり気合は入れるので観に来てもらいたいです。ホントに、ホントに。これだけのメンバーが集まれるなんて多分もうないと思う。
川口:今回は(出演者は)多いですか?
中西:絡繰史上、最多です。しかも多種多様というか。
伊藤:絡繰が始まったばかりのときは、今のような状態になると思ってなかったので。応援してくださる方がいらっしゃるとか。今回の客演さんたちも、すごい 色んなジャンルの方々が集まってくれて、手伝ってくれる、集まってくれた方々が、本当にありがたいんですけど、そこまで持ってきた自分達っていうのもちゃ んと見せていくために、我々が引っ張っていけるように頑張っていかないとなって感じです。
川口:本当そうだよね。10年前にこういう感じになるとは思わないっていうのは。

川口・中西・伊藤:ありがとうございました。




音声版 内容(46分)
◯『モユルヒ』上演に至るきっかけ
◯ 劇中での音楽について(14:15〜)
◯ お互いの台本を演じてみて。「もゆる火」と「もゆる日」(26:15〜)
◯「絡繰機械's」立ち上げ時にまつわる色々と、10年前の3人(33:00〜)
◯ 『ヨコシマデイドリーム』公演に向けて(40:20〜)
◯ 皆様に一言(43:45〜)


絡繰機械's10周年記念 第22回公演
『ヨコシマ・デイドリーム』

日時
5月27日(土)19:00
5月28日(日)10:30、14:30
(開場は開演の30分前)

会場:なゆた浜北(静岡県浜松市浜北区貴布祢3000)

料金:前売一般1,800円、大学生以下800円(当日300円UP)

出演:中西祥子、伊藤彩希、たばるとも、柳川智彦、河野丈志、坂本竜也、
小粥幸弘、柿田美紅、狐野利典、髙木風希、遠藤みなみ、川口直久


当日会場にて、『モユルヒ』サウンドトラック(CD-R)を販売します。
今回初の販売となる『モユルヒ』音源集。枚数限定となりますので是非お手にとってください。



絡繰機械's オフィシャルサイト
http://www.karakurimachines.com


 
 
モユルヒ 打合せ
photo:片岡知行

      
      
      
 

      
 

      
      
      
      
 

      
      
      
      
      
      
      
      
 
『モユルヒ』2015年3月21・22日 会場:万年橋パークビル8階

「もゆる火」

      
       
       
 
 
「もゆる日」

       
       
   
       
       
 






 
 
 

 
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